
こんにちは!公認会計士クロです!
今回は公認会計士試験の最後の関門である修了考査の対策や勉強法について解説していきます!!

あんなに勉強して会計士試験(短答・論文)を合格したのに、まーた勉強ですか・・・はあ・・・コスパ良い勉強法教えてください!3日で受かるとか!

3日しか勉強出来ないなら厳しいな・・・私は3週間みっちり勉強して手ごたえはギリギリだった気がする・・・

・・・
修了考査はいつから勉強を始めるべき

修了考査試験の概要(令和元年度時点)
願書受付期間:10月中旬~下旬
試験日程:12月中旬の土日
試験1日目(午前):会計に関する理論及び実務(3時間)
試験1日目(午後):監査に関する理論及び実務(3時間)
試験2日目(午前):税に関する理論及び実務(3時間)
試験2日目(午後):経営に関する理論及び実務(2時間)、職業倫理(1時間)
受験手数料28,000円
対策はコツコツと早い段階からやる方が良い!理想は6~8月から始める!
理想は6~8月頃からコツコツと週10時間程度の勉強を始めておくと、後が楽になると思います!
私は直前期(試験3週間前)から毎日10時間程度勉強しましたが、正直、自信を持って本試験を受けられるレベルには到達しませんでした・・・
とにかく税務が重い・・・税務だけでも事前にテキスト例題やっておくだけでも、リスクヘッジを出来ると思います!

本試験3週間前から勉強始めたら、合格は厳しいですか?

試験前の3週間の勉強だと、朝から晩まで勉強しても答練のみを完璧にする程度にしか仕上がりません・・・たいていの人は山を張ったり、論点を捨てることになると思います・・・
それでも合格率が高い試験(56~70%)なので、運が良く合格したり、本試験当日の調子が良かったり、試験の採点が甘めの恩恵を受けている人が居るのではないでしょうか。

合格可能性を安全圏まで高めたい人はコツコツやれということか・・・

その通り!もちろん、普段の仕事や日々勉強している(TOEIC等)もあると思うから、直前期までは週に10時間~20時間勉強すれば十分だと思うよ!
最初に過去問を眺めたりすると難易度のイメージがつきやすいので、おすすめかな!!
会計士試験(2次試験)に受かっている時点で、勉強の仕方がダメダメなことは無いだろうし、量をこなせば高確率で合格できると思うよ!
先輩の意見は半分以上間違っている!自分なりに考えて対策すべき!

先輩が答練だけやっていれば2週間前から勉強始めても余裕で受かったって言ってたけど、どうなんですか?

答練の予想は結構あたるし、答練すらも仕上げてこない受験生もいるから、有用なのは確かだけど、余裕で受かるって何?

余裕って、、言ってました、、、

修了考査の結果は合格か不合格しかわからないよ!
会計士試験(2次試験)みたいに順位も出ないし、自己採点とかする人も殆ど居ない!
先輩がぶっちぎりで受かったのか?合格ラインぎりぎりで受かったのか?定かではないから、甘い言葉に惑わされないようにね!

もうジタバタしねぇ・・・勉強します・・・
修了考査対策 おすすめの予備校はTAC

修了考査は受験者の半数以上が合格する試験なので、母集団か突き抜けた結果を出す必要はありません!
なぜか毎年多くの受験生がTACを受講しているので、その流れに沿った方がリスクヘッジになると思います!
TACが重点的に対策していない分野は埋没になる可能性が高いと思います!
公認会計士クロの合格体験記


まずは自分がどれくらい勉強したのか?本試験の手応えはどうだったのか?解説していきます!

科目別に詳細聞きたいです!
公認会計士クロの勉強時間・勉強内容

私の勉強時間の配分は上記の通りでした!(スタディサプリというアプリで毎日正確に測ってました!)
試験3週間前から1日平均10時間勉強しましたが、個人的には全然足りませんでした・・・
【勉強したこと】【気づいたこと】
講義
監査は気になる論点をピンポイントで倍速で視聴
税務は2次試験で範囲外だったところを軽く視聴、
経営ITはITの講義だけしっかり視聴
本当に時間が余っていて、1000時間ぐらい勉強出来る人は講義をしっかり聞いて復習していくスタイルで良いと思いますが、200~300時間しか勉強出来ない人は講義は必要最低限で良いです!
私は資格の学校TACで講座を受講しておりましたが、多くの講師が最初の授業と最後の授業で勉強方針、本試験の傾向について話してくれるので、そこをつまみ食いしつつ、初めて学ぶ分野や苦手な論点に絞って視聴すると良いと思います!
答練
全科目、答練は本当に大事!この試験はみんなが解ける簡単な問題を取りこぼさなければ受かる!時間がない受験生も答練だけは仕上げようとする人が多いから、答練と同じ問題が本試験で出た時に解けないとかなり痛い
テキスト
会計は計算問題の知識が抜けていたから、久しぶりに解いてスラスラ解けなかった連結・企業結合事業分離の論点を中心に復習、理論は答練で出たところをテキストに戻る形で前後を復習。
税務はテキスト例題を回しながら、答練で間違えたところや引っかかってしまったところテキストに記録して、重点的に復習。
経営ITはITの分野だけテキストを読み込む。
倫理はテキストの量も少ないのでさらっと読めます!
基準・原文
経営ITはIT53号とIT6号を読んでました。テキストにも同様の内容が載っていますが、基準読んだ方が早くない?と思ったので基準読みましたがマストでは無いと思います!
倫理は倫理規則、独立性に関する指針、利益相反に関する指針、違法行為に関する指針がそのまま出ることもあるので、基準も通読。
関連基準リンク
IT委員会研究報告第53号「IT委員会実務指針第6号「ITを利用した情報システムに関する重要な虚偽表示リスクの識別と評価及び評価したリスクに対応する監査人の手続について」に関するQ&A」
IT委員会実務指針第6号「ITを利用した情報システムに関する重要な虚偽表示リスクの識別と評価及び評価したリスクに対応する監査人の手続について」
【本試験の手ごたえ】※個人の感想です
会計・・・計算問題は2次試験に比べて簡単で基本的なところは正答出来た可能性が高い。
理論問題は実務よりの問題もあるが、基準やあるべき会計処理を大きく間違えてなさそうだったので、十分に合格ライン(平均)の手応えがあった。
IFRS関連の問題は予備校のテキストにもあまり載っておらず、実務でゴリゴリやっている人にしか書けないから、埋没問題の可能性が高いと感じた。全くわからなければ、日本基準の処理と違う処理(反対)を無難に書いておくことをおすすめします!
監査・・・監査実務に3年近く従事していたので、スラスラ書けたが、監査基準委員会報告書の記載通りに記述出来ていたわけではないので、採点次第という印象。
あるべき監査手続は容易に想像つくが、基準通りに書けるかで差がつく。試験対策は答練に絞っていたが、もう少しキーワードを正確に暗記しておくべきだった。合格ライン(平均)は超えていた気がする。
税務・・・法人・消費の基本的なところは部分点をしっかり取れたと思います!苦手というか、勉強する余裕が無かった相続税は壊滅的でしたが、足切りは免れたと思います。
一番勉強したけど、一番出来なかった科目でした。
経営IT・・・財務諸表分析の問題はしっかりと解答できたと思います!ITの理論のところは基準の文言(エッセンス)を正確に書けずにふんわりと書いてしまったので、もう少し固めておくべきでした。合格ライン(平均)の前後ぐらいかなと思います。
倫理・・・一番勉強していない科目で不安だったが、自分が直前に見てたところがガッツリ出たのが大きかった。問題によっては、大きく点を落としてしまう可能性もあったが、合格ライン(平均)は超えていた気がする。
修了考査 科目別の試験対策


事前に勉強しておいた方がいいってことは十分わかったけど、科目別にはどんな風に勉強すればいいかな?

実際の行った試験対策と本試験を受けた経験を踏まえて、各科目の効果的な勉強法を解説していくね!
会計に関する理論及び実務
まずは答練を解いてみる!
人によって、どれくらいの知識を覚えているか?計算力がどの程度落ちているか?ムラがあると思います!最初に実力を分析する必要があります!
計算はしっかりと解いて、理論問題は長文の記述をする必要は無く、簡単な答案構成をして解答と見比べるという方法が有効だと思います!
計算は苦手分野や構造論点(連結・企業結合・事業分離・CF)等は計算テキストに戻って復習すると良いです!最初から手を広げ過ぎて、中途半端な状態の仕上がりにならないように気を付けるべきです!
理論は答練で出たところをテキストに戻って、復習し、その前後も押さえて少しずつ範囲を広げていくと良いと思います!
2次試験のように基準の趣旨を書かせるような問題は少なくて、あくまで実務上で問題になりそうな論点のあるべき会計処理を書かせる問題が多い印象です!
答練・基本的な理論や計算を落とさなければ合格ラインは固いと思います!
監査に関する理論及び実務
監査経験のある方はとりあえず答練!
答練だけを仕上げるだけでも結構な労力がいります!
基準の通りの文言で書けるように、暗記の精度を少しずつ上げていく必要があります!
答練を仕上げて、他の科目の勉強も遅れていなければ、テキストに戻って答練で出たところの前後を押さえていくように手を広げると良いです!
最初から手を広げ過ぎないことが大事です!慣れている科目だと、頭でわかっていてもしっかりと記述出来てない可能性があります!
監査経験の無い方は久しぶりの監査論だと思うので、思い切って、講義を聴きながらテキストベースで進めていく方針もありだと思います!早めの対策が必要となります!
最終的には答練も仕上げることが必須です!
税に関する理論及び実務
税務に関しては、いきなり答練から解くのは厳しかったので、テキスト例題を回してから答練に解くようにしてました!
法人税や消費税は2次試験の知識を思い出す作業が8割ぐらいで、新しい論点は比較的少ないイメージでした!とにかく本試験では得点源にしたかったので、重点的に対策し他方が良いです!
法人税や消費税の基本的な問題が本試験で出て、落としたら足切るぐらいの覚悟で考えてもいいと思います!
相続税や事業税は試験3週間前から対策では手が回らなかったので、殆ど捨ててましたが、十分な勉強時間を確保出来るならば、リスクヘッジのために答練で出た分野を中心にテキスト例題・答練を仕上げるべきです!
テキスト例題と答練を仕上げれば高確率で合格ラインを越えてくると思います!
税務は勉強量の問題なので、早めから対策しておくべきです!
講義についてはあまり効果を感じなかったので必須では無いと思います!
最初の講義と最後の講義は試験勉強の方針や今年の熱い論点を先生が語ってくれるのでそこだけは聞いておくと良いと思います!
経営に関する理論及び実務(コンピュータに関する理論を含む。)
経営ITは財務諸表分析とIT監査の分野に分かれます。
財務諸表分析は答練回して、テキストに載っている指標・計算式・内容を暗記しておけば十分です!問題文の指示に小数点の端数処理を間違いないようにすべきです!
財務諸表分析は絶対に落としてはいけない論点の一つなので、正確に解答できるように訓練しておくべきです!
IT監査の分野は今までの試験勉強であまり出てこなかった分野なので、しっかりと講義(3コマ×3時間×0.5(倍速))を聞いてから、答練に臨んだ方が効果的だと思います!
答練をしっかりと押さえたうえで、テキストを読み込むまたはIT6号、53号を読み込むかの方法が効果的です!
テキストにもIT6号、53号の内容が十分に網羅されていると感じたので、どちらかを読み込むだけでも良いと思います!
IT監査の分野は過去問を分析してみると、難易度にバラつきがありますが、典型論点が出たところはしっかりと記述する力が必要だと思います!
公認会計士の業務に関する法規及び職業倫理
とにかく暗記!倫理規則の基本原則、阻害要因、概念的枠組みアプローチを適用する論点等はビタッと書けるように!試験範囲は一番狭いと思います!
本試験は記述する前に基本原則や阻害要因を選択させる形式が多いですが、この選択肢を間違えると足切りリスクが急上昇するので油断禁物です!
各科目の勉強の休憩に勉強するぐらいで大丈夫です!個人的には試験3週間前から毎日30分~1時間ぐらいコツコツやれば十分です!
おわりに
最後までお読みいただきありがとうございました!
会計士試験(短答・論文)を突破してきたあなたなら、勉強量をこなせば十分に合格可能性を高められると思います!
この記事を読んで、あなたのモチベーションが少しでも上がればうれしいです!
それでは次の記事でお会いしましょう!!!
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