ポイント引当金の仕訳や会計処理の変更点について解説! #31

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会計基準の解説
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この記事を書いた人
クロ/会計士

公認会計士/会計監査News編集長/大手監査法人にて金商法監査・会社法監査業務・その他アドバイザリー業務を経験後、大手FASにて財務DDなどの業務に従事。/ブログやTwitterで公認会計士業界の情報や効率的な仕事術について発信しています!

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クロ/会計士
クロ/会計士

こんにちは!公認会計士クロです!

今回は収益認識基準の適用によって会計処理が変更となるポイント引当金について、設例22(カスタマー・ロイヤルティ・プログラム)を交えて解説していきます!

ワトソン君
ワトソン君

そもそもポイント引当金って何ですか?そこから解説お願いします・・・


【参考基準】

企業会計基準適用指針第30号「収益認識に関する会計基準の適用指針」の設例

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従来のポイント引当金の会計処理

小売業では、顧客囲い込みや販売促進等の目的で、ポイント制度及び商品券を導入していることがあります。

EY業種別会計  第6回:新たな収益認識基準が小売業に与える影響 より抜粋

収益認識基準適用前の従来の会計処理では、企業が顧客に対して付与したポイントは、顧客への商品または役務の販売促進のための別個の取引であると考えられています!

付与されたポイントについては以下の算定式で引当金計上されます!

ポイント引当金=ポイント未使用残高×(1-見積失効率)×1ポイント当たりの単価

見積失効率を20%と仮定すると、仕訳は以下のようなイメージです!

式:5円相当ポイント×(1-見積失効率20%)=4円

ポイント引当金繰入は販促費の性質があるため、販売費及び一般管理費に計上されるのが一般的です!

もっと詳しく勉強したい方は、 我が国の収益認識に関する研究報告(中間報告) ケース(ケース11)をご参考にしてください!

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設例22( カスタマー・ロイヤルティ・プログラム )

設例前提

①A社は顧客に対して商品を100,000円で販売し、10円あたり1ポイント付与する

②ポイントの付与は、契約を締結しなければ顧客が受け取れない重要な権利(将来のポイント使用)を顧客に提供するものであり、ポイントの付与により履行義務が生じる

③A社は商品の販売時点で将来9,500円分のポイントが使用されると見込まれている

④以下の図の通り

結論・会計処理

(*1)

A社は取引価格100,000円を商品とポイントの独立販売価格の比率で配分する

商品 100,000円×独立販売価格100,000円÷109,500円=91,324円

ポイント 100,000円×独立販売価格9,500円÷109,500円=8,676円

(*2)

☓1年度末までに使用されたポイント4,500ポイント÷使用されると見込むポイント総数9,500ポイント×8,676円=4,110円

(*3)

☓2年度末までに使用されたポイント累計8,500ポイント÷使用されると見込むポイント総数9,700ポイント×8,676円)ー☓1年度末に収益を認識した4,110円=3,493円

判断過程・分析

追加の財又はサービスを取得するオプションの付与

48. 顧客との契約において、既存の契約に加えて追加の財又はサービスを取得するオプショ ンを顧客に付与する場合には、当該オプションが当該契約を締結しなければ顧客が受け取れない重要な権利を顧客に提供するときにのみ、当該オプションから履行義務が生じる。

この場合には、将来の財又はサービスが移転する時、あるいは当該オプションが消滅する時に収益を認識する。

重要な権利を顧客に提供する場合とは、例えば、追加の財又はサービスを取得するオプションにより、顧客が属する地域や市場における通常の値引きの範囲を超える値引きを顧客に提供する場合をいう

企業会計基準適用指針第30号 48項より抜粋
ワトソン君
ワトソン君

基準読んでも、何言っているかわかりにくい・・・

クロ/会計士
クロ/会計士

そうだね!簡潔に言えば、お店で商品を購入して提供されると物購入特典のポイント(オプション)は、お店側からすれば別々のものとして、顧客に提供しなければならないということだ!

ワトソン君
ワトソン君

つまり、上記の設例でいうと、顧客は100,000円を支払うことで商品ポイント使用する権利を購入しているということ?

クロ/会計士
クロ/会計士

その通りだ!お店側は商品は引き渡した時に売上計上するが、ポイントについては使用された時に売上を計上すべきという考えが根底にある!

オプション(ポイント)の独立販売価格が観察可能な場合は、独立販売価格の比率で取引価格を履行義務へ配分する( 企業会計基準適用指針第29号 66項

流れをまとめる以下の通りです!

ワトソン君
ワトソン君

ポイント使用時の仕訳(☓1年度及び☓2年度)は工事進行基準の会計処理に似てませんか?

クロ/会計士
クロ/会計士

目の付け所が良いね!

使用が見込まれている総数のうち、どれだけのポイントが使用されたか割合を出して、収益計上することになる!

☓2年度はポイント使用見込み総数に変動があるため、一工夫が必要だね!

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終わりに

今回は収益認識5つのステップの分野におけるステップ2契約における履行義務を識別するに関する話でした!

収益認識5つのステップの基本的なところは以下の記事で解説しています!

ポイント引当金の会計処理については、収益認識適用後に売上が総額から純額に変わるポイントなので、企業の関心も高いところだと思います!

ポイント使用の見込みは会計上の見積もりの分野なので、実務上、整理が大変だと思いますが、トップライン(売上)に関わる重要な論点だと思います!

それでは次の記事でお会いしましょう!!!

公認会計士クロ

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