不正会計(粉飾決算)の歴史 概要 #6

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監査法人
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こんにちは!公認会計士クロです。

今回は何かと世間を騒がせる不正会計について、実例を交えて記事にしました。

一つ一つが難しく、情報量が多いので今回は概要を記載しています。

会計の分野に携わるなら、これだけは知っておきたい情報として簡潔にまとめました!

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そもそも不正会計とは?粉飾決算とは?

近年、不正会計というワードをニュースの記事で目にすることも増えました。

そもそも不正とは何でしょうか。

「不正」-不当又は違法な利益を得るために他者を欺く行為を伴う、経営者、取締役、監
査役等、従業員又は第三者による意図的な行為をいう。

監査基準委員会報告書240.10項(1)

上記の通り、不正は他者を欺く行為。わざとウソをつきます。近年では製品の品質調査結果を改ざんしたり、不正会計の代表例としては売上高の水増し、原価の過少計上、採算の悪い子会社外しなどを行ったりする事件がありました。

粉飾決算とは実際に会社が不正な会計処理を行って、財務諸表を改ざんすることを言います。

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なぜ不正会計(粉飾決算)をするのか?

監査論の考え方では、不正が起こる要因は3つあります。

①不正を実行する動機やプレッシャー

②不正を実行する機会

③不正行為に対する姿勢や不正行為の正当化

上記は不正リスク要因不正のトライアングルと呼ばれ、財務諸表監査の過程でも重要な事項として位置づけられてます。

①不正を実行する動機やプレッシャー

・営業担当社員が、自己の評価を上げるためや過度なノルマへのプレッシャーにより営業実績を水増しをする

・経営者が業績連動型の報酬に対するインセンティブとして、不正に業績を改ざんする

・経済的に借金を抱えている社員が会社の資産を横領する

②不正を実行する機会

・取引先が子会社や親会社等と取引があり、不正を手助けしてもらえる可能性がある

・仕入先や得意先に対して財務上の強大な影響力を有していて、無理やり不正に加担させる

経営者の監視、内部統制がぜい弱で不正をしても会社が気づかない

③不正行為に対する姿勢や不正行為の正当化

経営者のモラルが低く、会社の業績を伸ばすためなら手段を選ばなくても良いという組織風土

・経営者が株価や利益増大に対して過剰な関心を寄せている

従業員の処遇や企業に対する不満が大きい

不正は様々な理由で行われるため、発見された場合は原因究明も必要です。

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不正会計の歴史的事件(概要)

過去に起きた不正会計の事件や話題になったものは以下の通りです。

エンロン・ワールドコム事件(2001年)

・エンロン社は米国のエネルギー事業を行っていた会社

・連結決算から外れる特定目的会社(SPE)を利用して利益の水増し、簿外債務の隠ぺい

・当時の大手監査法人アーサー・サンダーセンが不正に関与、その後、同法人の監査対象会社(例、ワールドコムなど)から次々に不正が発覚→解散

コーポレートガバナンスの見直し、再発防止のためSOX法が制定

りそなショック(2003年)

・りそな銀行が公的資金を受け入れ、実質国有化→金融不安が広がった

・国有化の前に繰延税金資産の回収可能性について監査法人と対立

・りそな銀行を担当していた朝日監査法人の会計士が自殺

カネボウ事件(2005年)

・化粧品、食品、薬品、日用雑貨などの分野に精通していたカネボウに巨額粉飾が発覚

・粉飾金額は過去5年間にわたって2,000億円超

・子会社に赤字を集中させて連結外し、資産を過大評価、循環取引

・当時の役員や監査人(公認会計士)が逮捕

オリンパス事件(2011年)

・精密機器などを取り扱うオリンパスが2011年に粉飾決算

損失を簿外に移す「飛ばし」を実施、M&Aなどを通じて総額1348億円の損失を隠蔽した

・粉飾決算を行っていた期間の監査人である「新日本有限責任監査法人とあずさ監査法人の業務引継ぎについて金融庁が指摘、両法人に業務停止命令

・日本のガバナンスや会計に対しての不信感が多まる

東芝事件(2015年)

・2,306億円にものぼる利益水増しによって巨額の粉飾事件

・粉飾期間は2009年3月期以降の7年間

・監査人は新日本有限責任監査法人→pwcあらた監査法人に異動

・監査人異動後、Pwcあらた監査法人の東芝に対する監査意見は意見不表明

新日本有限責任監査法人は21億円の課徴金と新規契約業務の3か月停止

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まとめ

有名な事件や話題になった出来事をまとめてみました。

会計不正(粉飾決算)の歴史は監査の歴史でもある。

イタチごっことまでは言いませんが、何か起こるたびに制度も変革してきています。

直近では東芝事件の影響もあり、監査の品質を向上させようとする動きが強くなっており、現場レベルでは仕事量が増えております

今回取り上げた不正会計は、全体のほんの一部にしか過ぎず、今もどこかで監査法人や企業が不正対応に追われているかもしれません。

根本的な原因はどこにあるのか?まずはそこから検討しなければ

不正会計に関するコンテンツは今後も発信していきたいと思います。

それでは次の記事でお会い致しましょう!

公認会計士クロ

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